今更だが、Xcode Cloudが便利だ。Apple純正のCI/CD環境ということもあって、設定で複雑なことをする必要がなく、やれることも限られている分わかりやすい。
大抵のアプリのビルドでは、Xcode Cloudの標準の機能だけで問題なくApp Storeへの申請/TestFlightでの配布ができているのだが、稀にビルドの前後に何らかの処理を行いたいケースがある。
https://developer.apple.com/documentation/xcode/writing-custom-build-scripts
Xcode Cloudには、Custom Build Scriptという仕組みが用意されており、このルールに従ってスクリプトを用意すると、下記のタイミングで任意の処理を実行できる。
- レポジトリからのCloneが終わった直後(ci_post_clone.sh)
- xcodebuildが実行される直前(ci_pre_xcodebuild.sh)
- xcodebuildが終わった直後(ci_post_xcodebuild.sh) ※失敗時も呼ばれる
ビルド番号(CI_BUILD_NUMBER)や何をトリガーにワークフローが開始されたのか(CI_START_CONDITION)などの情報を環境変数として参照できるようになっている。
https://developer.apple.com/documentation/xcode/environment-variable-reference
デバッグ用の情報(COMMIT HASHなど)をアプリ内で参照できるようにする、など色々使える場面があって、覚えておくと何かと便利。