EOS Kiss X9を使い始めて早いもので1年半が経過していた。概ね満足して使っているが、近々新しいカメラを購入ししばらくそちらをメインで使っていく予定なので、一旦ここでX9のレビューをまとめておこうと思う。
X9を選んだ理由
X9を選んだ理由は、大きさと軽さだった。X9の前に使用していたX7はボディの重さが407gと非常に軽く、持ち運びが全く苦にならないカメラだった。ちょっとした外出や旅行など、荷物を増やしたくない場面でも気軽に持ち出すことができるのはとても良くて、おかげで写真を楽しむ機会もとても増えた。操作性や画質もよく、特に望遠で撮る分には非常に良いカメラだった。
ただし4年ほど使っていると、気になる点がいくつかあった。そのうちの一つがWi-Fiに対応していないことで、出先で写真をスマホやPCに転送できないことを若干不便に感じていた。
いっそフルサイズ機の購入も検討したが、値段が非常に高いことと、重量と大きさもでかくなりX7のように手軽に持ち運びができなくなりそうだったので、断念した。そんな折に、X7より約50gほど重量増ではあるがWi-Fiに対応しバリアングル液晶がついたX9が発売されたので購入した。
1年半使ってみての感想
Wi-Fi対応は期待以上に便利だった。写真を転送できるだけでなく、スマホから写りをプレビューしてリモートシャッターを切れる機能も、集合写真を撮ったり夜間の撮影をする際などにとても良い。暗い場面での画質もX7に比べて改善しており、望遠で撮る分にはほとんど不満を感じない。X9のボディはX7より50gほど重くなったが、その重さを感じたこともないし、基本的に満足度が高い。
購入当初はWi-FiでRAW画像を転送できないことが残念だったのだが、最新のiPadはUSB接続のカードリーダーが使えるようになったことで、SDカードからRAWを転送できるようになり、この点で不満を感じることは少なくなった。(もちろん、Wi-Fiで転送できたらもっと嬉しいけれども…)
買ってから知ったのだけど、新しいiPadは端子がUSB Type Cなので、普通のUSB接続のカードリーダーをそのまま使えて、RAWファイルの読み込みが出来た。勿論Lightroomで現像できる。兼ねてから写真の現像、編集をタブレットでやりたいなと思っていたが、これはとても良さげ。早く旅行に持っていきたい。 pic.twitter.com/kWCsI6Q5Kc
— Sousai💢 (@croquette0212) 2018年11月11日
一方で、1年半使っている間に感じてきた不満点もある。購入前からわかっていたことではあるが、APS-C故に超広角での撮影が難しい。無理に超広角レンズをつけて撮影しても、やはり画質や歪みなど気になる点が出てきてしまう。
また、本体に動画撮影時のローリングシャッターもちょっと気になる。写りはとても良いだけに残念だ。
他にも細かい部分で、HDR用のオートブラケット撮影の設定がX7に比べて操作しにくなるなど、ちょっとした不満は感じるが、それでも総合的にとても良いカメラだと思う。超広角ばかり撮るとか、動画をメインで撮る、というのでない限りはコストパフォーマンス的にもすごく良いカメラだと思うし、この軽さと大きさは何物にも代えがたいので今後もしばらく使っていくと思う。