2025年5月6日にリリースされたGemini 2.5Pro Preview 05-06が良い。この一週間程度色々なプログラムを試しに書かせてみた。時々躓く部分はあるが、かなりの精度で期待通りのプログラムを作ることができている。
備忘録を兼ねて、Geminiを使ってSpreadsheetの内容からGoogle Slideを生成するプログラムを作る手順を残しておく。
今回作るプログラムの概要

スプレッドシート上に記載された「スタッフ一覧」の内容をもとに、人数分のプロフィールが書かれたスライドを作るScriptをGoogle Apps Scriptを使って作る。

Geminiを開く
作業は https://gemini.google.com/ 上で行う。

左上のモデル選択メニューで「Gemini 2.5 Pro(Preview)」を選ぶ。
作りたいアプリの内容を伝える
シートの内容から、スライドを作るApps Scriptを作って欲しい旨を伝える。Geminiが直接シートの中身を参照することはできないので、「シートのどこにどの情報が含まれているのか」はプロンプト内で明示的に伝える必要がある。
プログラムの内容は後から指示を出して修正してもらうことができるので、最初のプロンプトの段階で作りすぎる必要はない。ただし最初のプロンプトの内容があまりに省略されすぎていたり間違いを含んでいたりすると、後からの修正が面倒になったりすることはあるので、最初のプロンプトの段階でもある程度要件が整理されていた方がうまくいく可能性は高い。
スプレッドシートの内容からスライドを作るApps Scriptを書いてください。
スタッフ一覧のスプレッドシート(https://docs.google.com/spreadsheets/d/1K4GAwc427Satcnz5rvSiXsAf1Y4-TOBgaZaNrJpTT5A/edit?gid=0#gid=0)には、在籍中のスタッフのリストが記載されています。
各列には
A列: 名前
B列: 肩書き
C列: 出身地
D列: 年齢
が含まれています。
Scriptを実行すると、まず新しいスライドファイルを一つ作成し、一枚目にタイトル「スタッフリスト ○月○日時点」というテキストを追加してください。その後シートから取得した人数分スライドを追加してください。各スタッフ用のスライドには、名前・肩書き・出身地・年齢をそれぞれテキストとして追加してください。
処理が終わったら、作成したスライドファイルを開くためのURLをログに表示するようにしてください。
プロンプトを伝えると、Geminiによるコーディングが行われる。「Canvas」を選んでおくと画面左側にファイルが表示されるCanvasモードが有効になる。Canvasを使わなくてもコードを生成してもらうことは可能だが、後からの修正etc.を考えるとCanvasを使っておいた方が何かと便利だ。

SpreadsheetでApps Scriptを設定する
作成されたコードは、手動でApps Scriptのエディターを開いて貼り付けて保存する必要がある。

その際に必要な手順もGeminiが教えてくれる。
このスクリプトを使用するには、以下の手順で実行してください。
- GoogleスプレッドシートまたはGoogleスライド、あるいはGoogle DriveからApps Scriptエディタを開きます(
拡張機能
>Apps Script
)。- 上記のコードをスクリプトエディタにコピー&ペーストします。
createStaffListSlides
関数を選択し、実行ボタン(▶)をクリックします。- 初回実行時には、スクリプトがGoogleスプレッドシートとGoogleスライドのデータにアクセスするための承認を求められますので、許可してください。
- 処理が完了すると、ログ(
表示
>ログ
で確認可能)に作成されたスライドのURLが表示されます。また、ダイアログボックスでもURLが表示されます。
指示の通りに作業を進めると、処理の完了を示すダイアログが表示された。

作成されたスライドを開くと、実際に指示通りに各メンバーのスライドが作成されている。(OKを押した後でないと内容が反映されないことがあるので注意)

少し内容を変えてもらう
大抵最初のプロンプトで目的が100%達成されることはないので、適宜追加のプロンプトを与えてプログラムを修正していってもらう形になる。
変更の内容はなんでも構わないが、下記のようなプロンプトを与えてみた。
* 肩書きの位置は各メンバーの名前の下にしてください。
* 名前以外の文字列は色を少し薄くしてください。

コードがアップデートされるので、新しいコードをエディタにコピーして貼り付ける。この作業は毎回手動で行う必要があり、少し面倒くさい。将来的にGeminiとApps Scriptが自動連携されることを期待したい。

コードを保存した後にもう一度スクリプトを実行してみた。指示通り肩書きの位置が変更され、またテキストの色も変更された。