macOSアプリのCI事情2 – 使うツール群とサービス


まず、macOSアプリのCIを実現する上で必要なツール・サービスについて。

macOSアプリのCIでは、主に下記のツール・サービスを使用していくことになる。あらかじめ、各ツールの役割・立ち位置について頭に入れておくと、色々と理解しやすくなり、思い通りに動かない時にも対応しやすくなる。

xcodebuild

ビルド・テスト・アーカイブなど、普段Xcodeを使って行う処理は、このコマンドラインツールを使って実行する。アップル純正。Xcode.appがインストールされていれば特に追加でインストールしたりしなくても、利用可能。現在では、pkgファイルの生成もxcodebuildでできるようになっている。(pkgbuildを使う必要がない)

macOSステップの最初の一歩は、xcodebuildを理解し、Xcodeを使わずにxcodebuildコマンドのみでテストを走らせたり、pkgファイルを作れるようにするところから始まる。

後述のgymコマンド、JenkinsのXcodeプラグインあるいはBITRISEでも、内部的にはxcodebuildが使われている。これらのツールを使った場合、直接xcodebuildを叩くことはないが、ビルドがうまくいかなかった場合にxcodebuildの使い方を知らないと正しい設定に直すのが困難になるので、xcodebuildの基本的な使い方は必ず押さえておいた方が良い。

xcpretty

xcodebuildの出力するログを見やすくしてくれるサードパーティツール。ログを見やすくしてくれるだけでなく、テストの結果をxmlに変換して保存してくれる機能もある。xcodebuildのテスト結果をjunit形式のxmlに変換してくれるツールとしてはoc2unitもあるが、xcprettyで済ませてしまった方が便利だ。

単純にpkgファイルをビルドし、iTunes Connectにアップロードするだけならマストのツールではない。

PlistBuddy

plistからの値の読み取り、書き込みを容易にできるコマンドラインツール。アップル純正。ビルド毎に、自動的にビルド番号(バンドルバージョン)をインクリメントしていきたいときなどに利用する。

マストではないが、覚えておくと非常に便利なツール。

fastlane

CIと非常に相性のよい、タスク自動化ツール。Web開発で言う所のGruntやgulp的な立ち位置のツール。後述するgym(ビルド), deliver(iTunes connectへのアップロード)などのツール群が含まれており、各ツールのみを個別に使うことも可能。

CIは基本的にサーバー上で回していくものだが、fastlaneを使えばサーバー上と同じ処理をローカルでも走らせてみることができる。サーバー上で何かしら問題が発生してCIがうまく回らなくなってしまった時などに便利。

gym

fastlaneに含まれる、ビルド用のツール。xcodebuildコマンドを直接叩くよりも、わかりやすく簡単にビルドを実行できる。

deliver

fastlaneに含まれる、デプロイ用のツール。主にpkgファイルをiTunes Connectにアップロードする時に使う。iTunes Connectには、現時点では公式なアップロード用のAPIが用意されていない。自前でスクリプトを書いてアップロードすることも不可能ではないが、基本的にはすごく大変なのでdeliverなどの非公式ツールを使った方が良い。

後述のBITRISEを使う場合でも、iTunes Connectへのアップロードはdeliverを使って行う。

Jenkins

今となってはもはや、説明する必要もないほど有名CI管理ツール。自前のサーバーでCI環境を作る場合はJenkinsを使う。macOSアプリのビルドにはxcodebuildが必要なので、必然的にLinuxやWindowsではなくMacが必要となる。後述のBITRISEなどのクラウドのサービスに比べれば自由度は高いが、ハードウェアが必要になる点と、保守がそこそこ大変なのがネック。

Bitrise

CIをクラウド上で実現できるサービス。iOSやmacOSのアプリを、これだけ安価で便利にできるサービスは今までなかった。画期的。

ツール・サービスを一通り見たところで、次のポストではxcodebuildの使い方から見ていく。


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