Jenkinsを使ったiOSアプリビルド自動化12 ビルドしたアプリを配布する(1)


テストの自動化が実現できたので、今度はビルドをTestFlightにアップロードし、アドホックインストールできるようにします。少し長くなるので、記事を分けて書きます。

アドホック・ディストリビューションとは

iOSアプリを端末にインストールする方法は大きく分けて三つあります。

  1. AppStoreからアプリケーションをインストールする。
  2. 端末をMacに接続し、Xcodeを使ってアプリケーションをインストールする。
  3. ipaファイルを使ってインストールする。(アドホック・ディストリビューション)

今回使うのは3のアドホック・ディストリビューションの方法です。

アドホック・ディストリビューションの利点は、

  1. エンジニア以外の人間(テスター・ディレクター等)が、Xcodeを操作しなくても開発中のアプリケーションをインストールすることができる。
  2. その場にいない人にもネット経由でアプリをインストールさせることができる。
  3. 予め端末上で面倒なProvisioningのインストール等をしておかなくてよい。(ただし、ビルド時に使うProvisioningにはインストール可能な端末を設定しておかなければいけない)

です。

Jenkinsでアプリをビルドしてチームメンバーに配布する場合、一人一人Jenkinsマシンに端末を接続してアプリをインストールしていては意味がないので、アドホック・ディストリビューションの仕組みを使ってアプリを配布します。

アドホック・ディストリビューションを試す

Jenkinsで実際に設定をする前にアドホック・ディストリビューションに慣れておきましょう。

Provisioningの用意

アドホック用ビルドでは、通常の開発時と違うアドホック専用のProvisioningを用意する必要があります。

  • Distribution MethodはAd Hocを選びます。
  • App IDにはワイルドカードも指定できますが、後でJenkinsで使う際に不便になる場合があるためお勧めしません。
  • Devices一覧から、そのアドホックビルドをインストール・実行可能にしたいデバイスをチェックしておきます。

ビルド

Provisioningを作成したらダウンロードして、実際にそのProvisioningでアプリをビルドできるか試してみましょう。なお、Ad Hoc用のProvisioningはDistribution用のProvisioningなので、Distribution用の秘密鍵・証明書を使います。

配布用のバイナリが欲しいので、Runではなく、Archiveを選択してビルドを実行します。実行環境がシミュレータになっているとArchiveは実行できないので、iOS Deviceを選んだ状態(実際に端末はつないでなくてOK)でArchiveを実行します。

ipaファイルの作成

Archiveが完了すると自動的にOrganizerが立ち上がり、作成されたアーカイブがリストに表示されるので、Distributionボタンを押して実際に配布に使うipaファイルを出力します。

Save for Enterprise or Ad-Hoc Deploymentを選択し、使用するプロファイル、出力先ファイル名を指定すると、ipaファイルが作成されます。

iPhone構成ユーティリティを使ってインストール

作成されたipaファイルを端末にインストールする方法はいくつかありますが、なにが起きているのかを把握するにはiPhone構成ユーティリティを使う方法が良いでしょう。

デバイスをつないだ状態でiPhone構成ユーティリティを起動し、ipaファイルを読み込むとデバイスにそのアプリケーションをインストールすることができます。

まとめ

アドホック・ディストリビューション用のProvisioningを用意してipaファイルを作成すると、そのipaファイルがあればXcodeを使わなくても端末にアプリケーションをインストールできます。この仕組みを利用して、Jenkinsでビルドしたアプリケーションをテスト・動作確認用の端末に簡単にインストールできるようになります。

Jenkinsの設定をする前に、次はTestFlightというサービスを使って、よりアドホック・ディストリビューションを便利に行ってみましょう。


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